■自民党・細田幹事長インタビュー
「まじめな政策論貫く 民主党のバラ色政策は造花だ!」
自民党の細田博之幹事長は7月23日金曜日、東京・永田町の自民党党本部で平河記者クラブ所属の新聞・通信各社の番記者らから約1時間にわたってグループインタビューを受け、自民党の政策上の争点や選挙戦の戦略などについて語った。以下詳報。
■【自公過半数は絶対最低限の目標】
--幹事長は以前から勝敗ラインは、自民党、公明党あわせて過半数議席獲得といってたが、その考えに変わりはないか
「私としてはね、選挙の実体、支持率の実体からみて、非常に厳しい選挙であると。その中で自公合計をして、過半数の241議席を上回るということを絶対的な目標とかかげております。最低限の目標ですね。それからみて、さらに上乗せされることはもちろんのぞましいわけでありますが」
「今は4年前の選挙、郵政民営化選挙で分裂したり、新しい党ができたりしたにもかかわらず、自公で320議席の3分の2を大幅に上回ったことはご存じのとおりでありますが、4年たちまして、そのようなことが期待出来る状況ではないと認識しております」
--過半数を割り込んだ場合は?
「過半数が割り込めば、政権の問題になっていくでしょうね。ただ、そのときにどういう形になるかは、まだ予測はできません。それはいろんな連立形態とかでてくるでしょうからね。過半数を割り込むということは、今の野党がどうなるかということともかかわってきます。ただ、参議院でおわかりのように、参議院は民主党、国民新党も含め242議席のうち、いま在籍で118議席ですね。その他、無所属の方々で実際は民主党寄りの方々をいれるとちょうど121という数になるわけです。ちょうど半分なんですね。参議院も野党は最大会派でありますが、過半数ではないと。非常に不安定な状況だということであります。その場合はですね」
■【政策上の争点、まず景気対策】
--今回の選挙は政権選択選挙と位置づけられているが、政策面の最大の争点について、簡潔に。
「ともにいろいろな政策をかかげているわけですからね、今の麻生政権、自公連立政権の政策は現に去年の9月以来、景気雇用最優先で、来たわけでございます。そのために4回にわたる補正予算、本予算よってですね、大きな、予算措置を講じて、これで景気を応えようということで、これまできているわけですが、それをいいますと、事業規模でいいますと、第1次補正で11・5兆、第2次補正で27兆、そして、それに21年度当初の中で対策37兆、21年度補正、税制改正をいれて57兆、合計で130兆円にのぼる、膨大な景気対策を講じてきて、どうやらそれが、底を打って、安定、反転上昇にむかっているということでありますが。しかし、下がったものが、底を打って上昇したわけですから、去年の秋よりはまだまだひどい状態ですし、3%台だった完全失業率が5%まで上がっている」
「ただバブル崩壊の時の最悪の5・5%まではいっていないという状況ですから、なんとか、ここで食い止めたいと。もちろん失業率というのは、景気の反応としては、効果としては遅効指標といわれていますがね。遅れて出てくる指標でありますから、さらに若干あがる可能性はありますが、ここで食い止めて、少なくともバブル崩壊の時の5・5%にならないように、懸命の努力をしなきゃならない。従って、景気対策がまさに国民生活に直面しておりますので、やはり必要なんですね。これが第1点であります。そこにはもちろん、中小企業対策、倒産防止対策、そして雇用維持対策ですね、雇用調整助成金をはじめとする雇用維持対策。そして、さまざまな個人消費振興策、自動車買い換え、エコポイント、給付金制度、そういったものがあるわけです。それが第1点ですね」
■【政策上の争点、第2に地方重視政策】
「それから忘れてはならないのは第2点、地方重視の政策をとっておりまして、各種の交付金、交付税を充実させているわけですが、これはこれまでのさまざまな財政の制約によりまして、地方は非常にこまってきた。これに対して、今までの節約節約で公共事業も減らし、交付税も減らし、合併を進めてくださいよ、という形で地方に対しては厳し財政をしいていきたわけですが、これを初めて増やしていくと」
「そうしないと地方に大きな問題が生じてしまうということで、改革を講じたわけですが、これを今後とも続けるということが大事なことなんです。それを、いや、政権交代だと。そういうお金を出すべきじゃないといことであれば、これは問題があると。この点は必ずしも野党は明らかにしておりませんけれど」
「こういう地方に対する対策というのは2通りあって、自由な金を沢山つかわせてくれという、国がひとつひとつ、ひも付きの補助金のような形ではなく、一括して自由に使えるお金を増やしてくれという要望は常にあります。これについては、わが党も、そういうことを知事会や市町村の会からは、強い要望が出ておりますので、それをさらに推し進めるという点では、はっきり方針を打ち出しておりますが、これは当然公約の中にもりこむ予定でありますが」
「この自由な金をくれということ、それから、今の補正予算その他で出しているお金もそういうお金なんですね。しかし根っこにあるのは、これまでは各省の農業対策だとか、公共事業だとか、教育対策とかそれぞれに目的によって縦割りに柵があったわけですね。これをどこまで取り払えるかということは焦点になっております。できるだけ、自由でかつ使い勝手のいい仕組みを作っていこうということを公約にしています」
■【政策上の争点 社会保障制度は微調整】
「それから社会保障の関係でいいますと、これは医療については、基本的に今の医療制度改革は、まちがっていないのですけれども、高齢者医療制度をめぐって、さまざまな誤解と、矛盾も一部でてきたということで、あるいは不便な点もでてきたということで。たとえば年金からの引き落としをするとか、一部の方の保険料が上がってしまうとかそう言うことについては、見直しもしておりますが、われわれとしては、ある程度微調整で検討するといこうとですね。」
「民主党がいうのは、もとの高齢者の老人保険制度に戻すといっておりますがこれは大きな矛盾を含む、むしろ非常に問題のある制度でありますので、これはわれわれのとるところではありません。市町村に高齢者医療の主体を戻すことは、高齢化している市町村に非常に大きな負担になっていいことがほとんどありませんのでね」
「ただ、社会保障の予算を5年で1兆1000億、毎年2200億ずつけずるということはですね、どうしても実体にそぐわない面がでてきましたので、医師不足がでたり、医療の医療過疎がでたり、様々な問題が出ましたので、これらはすべて見直して、自然増をみとめると。そして、医師の数などは増やす、そして地方の医療はきっちり充実するようにすると。自治体病院などはちゃんと経営できるようにすると、いうふうに方向を転換しておりますので、その点を強調したいと思います」
■【政策上の争点④年金は基本制度を維持、欠点を補う】
「年金については、まず過去の傷はほぼ、年金特別便で収束しつつありますけれど、過去のいわば、年金のいわば、記入漏れといいますかね、それについては一段落しておりますが、さらに紙台帳のまま残っている問題とか、企業側が過少申告したために給付が過少になっているような人たちの対策は膨大な作業ですが、着実に実施するという、傷を治すことは最大の努力をしているわけですね」
「その上で一番大きな問題は、年金についてどういう形でこれから改善していくかということですけれども、われわれ年金の基礎はしっかり当面守られているんだ、という認識で、すべての出生率その他を計算した上で、基本はしっかりしていると思います。それをですね、少子化がおこったとか、運用の面で株価の下落などで穴があいたとか、金利水準がさがったから、問題があるというような指摘があって、すべてを出し直さなければいけないとか、そう言う議論がありますけれども、私どもはそういう議論はとらないと」
「安定的にこれまでの制度をしっかり維持しながら欠点をおぎなっていくということを基本にしたいと思っております」
■【政策上の争点⑤天下り規制は定年延長問題の中で解決】
「それから行革政治改革の問題は、天下りについては、今自民党としては、公務員の定年までの勤務、60歳まで100%働いてもらう。さらに、勤務の実態からみて、その先も元気なのに退職をして、何も働かないということではいけませんので、やはり定年延長問題にも真剣に取り組まなければならないと思っております。その中で当然のことながら、いわゆる天下りの規制というものが位置づけられると思っていますね」
■【政策上の争点⑥民主党の教育は日教組的非愛国教育】
「とりあえず、以上ですが。ただ、教育論とか安全保障面においては、どうも今の野党は、特に民主党は、日教組のこれまでの主張に引っ張られて、非常に教育においては、日本の国力を増し、国民の皆さんに、日本人としての自覚や愛国心をもって国民としての役割を果たすという意識に非常にかける面がある、そう言う欠点があるわけですが。教育基本法をせっかく改正した。野党は全面的に反対であった。それをどうするつもりかということを問うていきたいと思います」
■【政策上の争点⑦民主党の安全保障を問う】
「それから、安全保障についてはこの一両日については、われわれがあんまり責めるせいもあるかもしれませんが、日米の安保協力、日米再編問題、沖縄問題、海賊対処、アフガンの給油活動、海外に対する協力のための自衛隊派遣、これらについて、一旦だした考え方をずるずると現状は維持するようなことに変更しつつあるように思いますけど。これは指摘されて、弱いからといって、なんか引っ込んでいるような印象がありますけれどもね。基本的な考え方はどうなんだと。彼らは基本的に、そもそも自衛隊がそういうものに協力をしたり、海賊のために海外に出ていったりするのは、憲法上の問題があるといってですね、反対してきたわけですね」
「憲法上の問題があるといって反対してきた考え方が、いや、問題がないというふうに変わるのか、変わらないのか。過去にもいろいろ、村山政権ができたときにも、村山さんが多少、自衛隊の存在について、考えを変えたことがありますけれども、政権を取ったら変えましょうというようなことなのかどうかも、確認していきたいと思いますね」
「特に、沖縄の普天間基地の問題にしても、日米地位協定の問題にしても、あるいはその他の日米の共同の安全保障の問題についても、非常に考え方が曖昧であると。かつ、どうも場当たりになってきた。やっぱり問題は認めているんでしょうね。今までの考え方では政権は運営できそうもないぞ、世界の中の日本としてはやっていけないぞ、と思っているフシがあって、今変えつつあると。民主党の中にもいろんな勢力があって、いろんな考えかたもありますから変えていくのかもしれませんがね」
「非常に、日教組だとか自治労だとか、旧社会党の起源、ルーツのあるところは、非常にそのへんは固い、教育安保については固い考えの人がいて、それがですね、われわれが支援するのだから、いいかげんな対応すべきでないといって締め付けようとしていると、私たちは思っているわけで、これは今後の重大な問題であるとおもっております」
■【自公過半数でも厳しい政権運営?】
--選挙後の目標で自公で過半数ということだが、目標を達成しても現在の参院の状況を考えると国会運営は非常に厳しいのではないか。そのあたりの展望について。
「そこがね、私は皆さんにも反論をしたいんだけれど(声を張り上げて)。去年の秋から同じような状況になっているわけでしょ。だから、そのおりしも、不況が到来して、9月から10月にかけて大不況の兆しがあって、大混乱になって。そのときに、皆さんの多くはすぐ解散して民意を問えと、3人目なんだからといってきたんですよ。そのときに予測されたことはまさに、衆参ねじれ現象の中で、日本国家としては早く対策をとらなきゃならないのに、ああだこうだといろんな議論をして、衆院は通したが参院は通さない、どうしようか、いったいどういう措置がとれるのかわからないような、そういうことが容易に予想されたんですね」
「ですから、われわれとしては、歯を食いしばってそのような状況を惹起する状況にないと。今は国家的、世界的危機であるからやはりもうちょっと、待とうと。そして、必要な予算を通し、必要な税法を通し、そしてそれらの問題がすべて片づいたら民意を問うという方がいいじゃないかと。そうしないと参議院の劣勢の中で、何ひとつ決まらなくなってしまうじゃないか。という議論があって、やっぱりそのときの解散はひかえたわけですね」
■【大同において政策はしっかりやってきた】
「しかし、あのときに何で民意を問わないんだ、そして何ですぐ予算案を出さないんだ、それで解散をすればいいじゃないか、という議論が非常にでてきたのだけれども、それをやっておったら、まさにこれから予想されるような事態が起きただろう、と。皆さんが今心配していることを、われわれは去年の10月に心配していたんです。その意識のずれというのが、また逆に世論に対しては、非常にマイナスの影響がおきてしまってですね。皆さんは、とにかく何でもいいから解散したらいいじゃないか、3人目の総理大臣じゃないかとおっしゃっていたんだけれども、今になって、解散してもし、過半数とったって、参議院の状況じゃ何ひとつ出来ない状態が発生するんじゃないか、と。今更ご心配いただいてありがとうございます、って感じなんだけれど」
「だから、その8カ月間、一生懸命がんばってきたと。そのことが支持率を下げたかもしれない。いろんなことも起きましたからね。しかし大同において、政策はしっかりやってきたと、レールはしいたと思っているのが、麻生総理の考え方なんですね。それは非常に参議院の実体からみると苦しい選択であったけれども、堂々たる選択であった。しかし、これからは大変ですよ。これからは本当に必要なことは自公で過半数をとることですよね」
■【国の背骨は変える選択はすべきじゃない】
「どうやって物事をきめていこうか、ということは大変ですけれども、それはお互いに知恵を出し合って、時間をかけてやっていかなければいけない。だからといって、これは大変だから参議院は野党の方が優勢だから、衆議院も野党が勝てば安定するんじゃないですかというけれどね、参議院の実体からみても社民党や共産党が首根っこを押さえているわけですから、民主党が言っていることをやるんだといったって、国民新党も社民党も共産党もみんながウンという政策じゃないといけないからね。これは各党の討論などをごらんいたいだてもわかると思いますが、これはまた大変なですよね。けっして幸せな状態ではないと思いますけれどね、どちらの選択もね」
「しかし、これは2年前にこのような状況が生じてしまったということですね。だから、国会のあり方もね、二院制は立派なアレだけれども、すべて、国会というのは意思を一本にしたらいいではないか、ということも、頷けることは頷けるんですね、国家的効率という意味では。しかしこれは憲法改正しなければいけないから、そう簡単なものじゃない、とすれば、やはり、その国家的な見地からたって与党も野党もいろんな協議を繰り返していくような政治にかわっていくと思いますね。それは明らかにかわると思います。どういう姿になっても変わる。しかし、私がさっきいったように、国の背骨となるような、大事な政策ががらがらとかわる、大きな選択をすべきではないと思っています」
■【民主党の財源論、自殺行為に等しい】
「安全保障にしても、教育にしても、社会保障の基本的なあり方についても、そして野党の主張に対しても、それぞれ反論しておりますけれどね、今の税収をたりないことは明らかなのに、それに対して莫大な支出を要求する予算を公約したり、莫大な収入減をしてしまうような予算を提言することは自殺行為にひとしいと」
「石油関係、諸税の2兆5000億円以上にのぼる収入は筋がおかしいから、放棄しましょうというと、そこで2兆5000億円の穴があいてしまう。高速道路をタダにしてもそこで2兆円を放棄してしまう。道路をタダにすると、2兆5000億円以上あるからいいじゃないか、というけれど、よくみると、収入は2兆円さがっちゃうんですが、支出は道路の借金を返さなきゃいけないから、2兆は絶対必要な最小限の額なんですね。道路を新しく造る高速道路と維持補修と、過去の高速道路の借金返済と漸く2兆円でつじつまがあっている。今の土日祭日の1000円というのをやるにも、年間2500万、いわゆる貯金の埋蔵金から出して、それでも少しはサービスして、消費の拡大、観光の刺激という意味でやっているんだけれども、それを全部放り出して2兆円穴があきますよ」
「また農家についても2兆円だしますよ、と。また子供手当についても5兆円を超えるんですね。今、出ている子供対策費というのは約1兆円しかない。5・3兆円出すということは4兆円の支出増。それをどこから出すかというと、なんか、行政改革でいらないものを削りましょう。公共事業は削りましょう、補助金を削りましょう、公務員を2割削って1兆円を減らしましょう。それで16・8兆円を生み出して、これでつじつまがあってますよというけれど、その内容たるや、きわめて実現が危ぶまれるものを出しています」
「せっかく戴いているというと変ですけれども、何年も収入にたっているものを、どんどん先に減らして、後でつじつまを合わせても、私は非常に大変になるし、診療報酬でも二割もあげて、そこで8000億、経費がいりますよとか、そういうこともいっているんですけれども、これもですね、大変な財政上の負担が大きくなる。地方に対してもいろんなお金を潤沢にあげますよといっているけれども、その使い勝手をよくするとはいっているけれどもね、絶対額において増やしますよといっているわけではないから。財布がそこまで大きくなればいいのだけれど、使い勝手はよくなるけれど減額してしまいますよ、地方に対するお金は、そういうふうになる可能性が非常におおきいと心配しております」
■【自民党のマニフェストは8月初旬までに】
--マニフェストについて。民主党は政策インデックスを出しているが、自民党はまだまったくオープンにされていない。なぜ、早く打ち出して選挙運動に生かしていこうとしないのか
「これは責任ある政党としては当然ながら、しっかり中身を詰めていかなければならないということで。今までのペースからいうと、選挙が公示間近に出していたことが多いが、今回は公示は8月18日だから、そんなにのんびりしているわけにもいかない。したがって、7月末か8月の初旬にかけて、最終的に、私がいま口頭で言ったような内容に当然なるわけだが、考え方は煮詰まってきているが、出すと同時に、早く出せばいいというものではなくて、早く出して、いい加減なものを出しているのを立派だ、立派だというのも変な話なんですね」。
■【民主党のバラは造花(自民党は生きたチューリップ?)】
「攻める側はいい。なんでもできますよって、まずバラ色に見せましょうと。きれいなバラの花をいいというが、本当はバラじゃなくて造花だったり、ちゃんと息をしていないバラだったりするわけですよ。それの方がいいのか。中身は十分に詰まっていないし、財政的な裏打ちがなくても、今の時点で出して、こんないいことがあると言っていいのかどうかという問題なんで。われわれ責任ある与党、責任政党としては、やっぱり、もう1週間ちょっとかかると思います」
「しかし、その中のツボはそれぞれ少しずつみなさんに話していこうということです。医療については減らしませんとか、それからむしろ自然増をそのままにしますとか、地方にはとりあえず単年度でかなりの自由なお金を付けて、地方が息をつけるようなことにしているが、これを多年度化してやっていきますよとか。それから地方の使い勝手のいい仕組みをつくりますよということは、いまいろいろ申し上げていて、それ自体もニュースだが、(マニフェストにちゃんと)書いていないとニュースじゃないということも事実だから、それはもうちょっと経ってすべて出していくと。そうするとおのずと造花のバラと本物のバラはどっちがいいのか、まあバラとも言わないが、片方は造花のバラだけど、こちらは生きたチューリップかもしれないが。そういう違いがはっきりしてくる」
■【民主党マニフェストはドンドンドンドン修正】
「現に彼らは早く出した。出しつつあって、それをわれわれがおかしいんじゃないのというと、それをドンドンドンドン修正してきているんですね。そういう考え方もありうるが。おかしいぞというと修正する。しかし、まだインデックスと書いてあるが、これで最終だと言っていないんでしょ? やはりみなさんが勉強して、これをどうやってやるのか。公務員の1.1兆円、2割カットって、クビにするのかと」
「そうすると、一部は地方にあげますとか、一部は社会保険庁などを合理化すると言う。じゃあ社会保険庁で今の1万7000人のところに、年金機構に移すとかいろいろいっている。それを例えば3000人クビを切ると言っても、平均で言うと、ちょっと余計に言って(年収が)600万円だとして、3000人で600万円クビを切ると言っても180億円だ。1.1兆円の1%にしかならない。3000人の社会保険庁の職員のクビを切るなんて偉そうに言ったりしても。しかも、クビを切ると言ったって、社会保険庁業務はそんなに減らせないから年金機構にいくわけでしょ」
「それから国の事務を地方にお任せすると言ったって、じゃあ定員の問題どうするんだと。定員というか、仕事を現にやる人をどうするのかと。じゃあ国はこの仕事はやめましたと。それは1万人分の仕事だとする。じゃあ地方で1万人分の仕事をやってくださいといったら、その給料は地方が負担するのか。たぶん国が1万人移管したら、1万人分の給料に見合うお金は払いますよとなる。そうしたら、どこで1.1兆円のお金を出すのかとなって、結局みかけはバラでも、生きたバラになっていない。そういうことをもっともっと検討しなければならない」
■【政権交代後は公務員給与2割カット?】
「いいことを言ってますね、公務員は2割も給料を削るんですか、あるいは人間を減らすんですか、そりゃあ公務員は悪いことばかりしているから削ったらいいでしょうなんて単純なことを言っているが、そういうことでなくて、現に生きた人が働いていて、そしてそれだけの仕事をしているわけだから。それはいらない仕事はあるから合理化しなさいというのはいいが、20%も、5兆円の国の支出のうち、1.1兆円も減らすとなると大変なことだ。本当に給料を減らすのか」
「じゃあみなさんもボーナスぐらいは減っているかもしれないが、不況で。しかし、給料自体を、全体の給料を2割減らすということが、どんなことなのか考えたら分かると思いますよ。800万円の人をみれば、160万円減らすことだから。生活に非常にかかわってきますね。人間がいらないのかと言えば、じゃあ生首を着るのかという話になるし。定員不補充なんていうのは今までもやってきていることだから、そんなものではとても対応できません。1.1兆円は。そういうふうに1つ1つやらなければいけないんですよ」
■【増税は景気回復するまで考えない】
「農業対策の2兆円だかなんだかも同じで、個別にばらまこうと思えば、その財源がいることになる。やっぱり日本国はこれまで一生懸命いろいろなことをやってきているが、財政的に非常に窮乏しているわけだから。そりゃあ、われわれ、政権党だっていろいろなことをやってあげたい。国民に対して、すべてこれは必要だといえば、どうぞこれやってあげましょう。子供についてもこれやってあげましょう。税金についてもこうやってあげましょうと。何でもやってあげたいが、それは財政的な制約の中での話だから。そこがこれからの大きな議論の中心です。で、一方で増税しないから、4年間。民主党の案は。われわれも増税は今景気回復するまでは考えないが」
■【自公の選挙協力】
--今回、自公連立での選挙は4回目になるが、選挙協力は今回はどういった方向を目指していくのか
「これはもうほとんどきちっと…、小選挙区300において8つの選挙区は公明党の小選挙区立候補を自民党も支援すると。推薦状も出している。8つの選挙区。で292の選挙区は公明党は立候補せず、自民党が立候補者を立てて、それを公明党がこれから順次推薦をするということだ」
--比例区の協力はどう考えるか
「比例区は基本的には、それぞれが政党だから、基本的には自民党は自民党に比例候補をお願いし、公明党は公明党に比例区をお願いするのが基本だと思う」
■【世襲は減っていく】
--世襲制限や定数削減の議論があったが、一度打ち出したものが党内で議論して後退することもあった。それを見ていると古い自民党がまだ残っている印象がぬぐえないが、今回の選挙で自民党はここが違うんだ、ここは変わるんだという点があれば教えてほしい
「それは政治改革?」
--政治改革も含めて
「もっと新しい人が出やすいようにする、若返りが進みやすいようにする仕組みを党改革実行本部も提唱したので、それを基本的に進めたいと思う。それはやはり研修制度、公募制度だ。で、前回の選挙では若干、例の離党者の選挙区を埋めるということがあったので、実は若返りとか、新しい自薦、多選の新しい議員がたくさん出たわけだ。その人が今、逆に今の逆風の中で苦しんでいるわけだが、それが1つ」
「それから小選挙区になって、実は非常にいわゆる世襲のような問題はドンドン減っている。今回も引退を表明した人が17人いるが、今はっきりと、どうも前の議員の子供さんだという人はいま2人だ(臼井氏と小泉氏)。10%ちょっと。それで、過去平成5年に小選挙区制導入の政治改革、平成8年の選挙から採用されるわけだが、その間の世襲だと言えるものは2割程度に減っている。これからドンドン減ると思う。とても無理だから。そういうことでこれからやっていく。そういう認識はみんなある」
「例外的に、このところの小選挙区になってもそういうことが行われたのは、非常に強い政治家がいて、有名な政治家の後継者に立候補者が出たと。世襲のような人が。しかし、その人たちも非常に苦労している。挙げてみると、すぐどんなに苦労しているか分かる。状況は非常に変わっていると思うが、それはともかくとして、中長期で言えば、ドンドン減る一方だと思う」
■【風任せの選挙ではなく】
--今度の選挙は無党派層の支持がどれだけ得られるかが非常に重要だと思うが、自民党として無党派層の支持を得るために、どのようなことを考えているか。何が重要と考えているか
「無党派層というのも、風期待で政権交代というと、なんか無党派層がどーっと民主党に行っているんじゃないかとか。前回は郵政改革といえば、そっちにどーっと行くんじゃないかという、なんか旗を振り回すと、なにか効果があると。だから良い旗を振り回したらどうかということが言われているが、われわれとしては着実に今の状況の下で本当にそれでいいんだろうかという、真面目な政策論で対応したいと思う」
■【おもしろおかしく政治を見る習慣は止めた方がいい】
「そうすると無党派層といったって、ただただ投票に行って何党が良さそうねという人ばかりじゃないので、やっぱり非常に関心はあると思う。だからみなさんは非常に責任が重いんですよ。最近ようやく出てきた。随分前から私は言っているが、今の野党が言っている 『さあ政権交代』『さあやりましょう』という記事から、『首相はけしからん』『ぶれている』とか、字を読み間違えたとか、そういうことばっかり。こういう構想が出たけどすぐ引っ込めたと。政治家としては当たり前のことがたくさんあるわけですよ」
「何か言ったって、変えちゃいけないなんて、そんなことは誰が決めたんだということを考えると、政治家だから、総理はじめ、みなさんいろいろな考えがある」
「郵政の西川さんの問題をめぐったって、それはAという議論もあれば、Bという議論があるけれども、それを正しく報道すればいいんで。それをただ、『辞めた大臣がいろいろ言っていますね』『自民党がまとまってませんね』『党内で批判している人がこれだけいて、こんな批判をしている。脱党するんじゃないでしょうか』。某週刊誌なんか恥ずかしいような、火曜日に発売された週刊誌なんか、自民崩壊、分裂なんて書いて、大見出しの表紙で週刊誌を売るとか。そういうなんかおもしろおかしく政治をみる習慣は、そろそろやめたほうがいいですね」
■【マスコミは反省しろ!!政策と関係ないことばっかり報道して】
「前の郵政解散でもそういう面はあったが、その逆がまた生じて、(そういうおもしろおかしく政治をみる習慣は)民主主義の成長になんのプラスもないと私は思っている。したがって、風とか無党派層とか、なんというか無党派層とかいうんじゃなくて、それはやっぱり政治というのは政策論で考えるべきなのであって、その点について私はマスコミというのは最高の責任を持っていると思う」
「だから、前の反省をしておられるのかもしれないが、このたびの反省もしてもらわなければいけない状況だと思う。政策論じゃないから。『みなさん、こんなにあんなこと言った、こんなこと言ったり、ぶれる首相でいいでしょうか』なんて言って、『閣僚が辞めましたが、こういうことでいいでしょうか』『解散はなかなかしてくれないで、3人目ですが、そんなことでいいでしょうか』って、それを取り上げれば、みんななんかおかしいですねというが、それが本当の日本国の政策の進路、あるいは経済とか社会とか安全保障も含めた進路と、ほとんどかかわりがない」
「しかし関わりのないことのほうが重要になってしいまって、どこかの新聞に書いてあったが、総理大臣に対する評価とか責任とかいうものが極めて軽く、いろんな論調でさげすむような、これはもうずーっとこれからもそのような風潮になっていく可能性があると思うが。なったらなったで引きずり降ろしてさげすむ。さげすんで引きずり降ろす。次の人もそうするというこの風潮はもうちょっと考えなきゃいけないと思う」
「ややそういう感じでしょ、もぅ今や。マスコミ報道も自分たちの…、何も内閣総理大臣は偉い人だという必要はないが、『やってみたけど、こんな欠点がある、あんな欠点がある』『あのときこう言ったからおかしい』とか、『解散しないのはおかしい』『ぶれたのはおかしい』とか、なんか政策じゃないもの。私はその点は非常に内心不満はあるが、そういう国民なのかもしれないとも思う。われわれは、その」
■【政治の価値を貶める対応では日本の将来は悲観的】
「その上に立って浮動票問題とか無党派層という議論を取り上げて、無党派層さえ引きつければ選挙に勝てますね、そういうことで本当にいいのか。アメリカ大統領選も無党派層がおおいに動いたということはあるかもしれないが、二大政党の中でいろいろな政権の議論と、それからやっぱり党首力というか、党首の力量というものとそれぞれかけあわされたような選挙が行われているわけだから、そういったことをこれからもやってほしい」
「不祥事なんかはわれわれがもちろん指摘をして、しっかり対応してくれなきゃ困るわけだが。それは別にしても、あまりにも軽々しく論評して、政治に対する価値をおとしめるような対応では、私は日本国の将来は非常に悲観的だ。それはどっちになってもそういうことをするだろうから」
■【小泉改革はドンドンドンドン動いている】
--真面目な政策論として自民党のマニフェストが大詰めを迎えると思うが、真面目な政策論として有権者を納得させるようなものが出ると考えて良いか
「その通りだ。それを目指して。多少地味でもね。派手にして、大向こうをうならせて、何か一点豪華主義なら風が来るでしょうという人は必ずいる、党内にも。評論家にもいるし、マスコミにもいる。何か目立って、これならばというのを出せばそうなると。だけど、私は1つは大変残念だと思うのは、小泉内閣で改革を掲げて選挙して大勝利した。しかし改革、何もしなかったじゃやないかというのは全くウソだ。郵政民営化、その後、法律を通して、その結果、反対した人も賛成して、ドンドンドンドン、日本郵政は会社になって今動き出している。税金も納めている。郵政は全部順調に進んでいるわけだ。しかし、民主党や国民新党は、待て、と。100%民営化は反対だと言って公約を掲げているんだから。これは改革に逆行だ」
「それから裁判員制度をはじめとする司法制度改革だって、もう裁判員制度、始めちゃったんでしょ。だれも逆行して止めた者はいない。それから市町村合併だって、もう1700になっちゃった。3300が1700になって、全部、議員の数が半分以下になった。地方議員の数が。それから、もちろん支出が多すぎる地方とかいってドンドン減らしたことも事実。減らしすぎたことも事実。医療だって、三方一両損ということで、これまでやってきたことはいい。しかし、それだけでは対応できないことが分かったから、いったん停止をしているわけだ。それから大不況が起こったのは予測せざる要因だったから、これには対応しなければいけない」
「だから、改革と言って4年前に選挙で大勝利しておきながら何もやりませんね、なんて、よく言ったもんだと思う。とんでもない。大学だって全部独立行政法人化した。みなさんの出身の大学も国公立大学の場合があるかもしれないが、全部独立行政法人だ、今や。自分で特許を稼ぐこともできるし、研究もできる。私立大学だって同じようなことをしているわけだから。大学改革だって、ものすごく進んでいるわけだ。現にドンドン進んでいるわけでしょ。産学官共同の研究体制だって進んでいるし。年金だって、過去の不祥事はあるが、年金機構にして社会保険庁とかを。それで機構改革もやっているわけだし」
■【野党は改革を否定したいんだ】
「過去の、4年前の改革を否定したいんだ、とにかく。小泉にやられた、と。だから改革は進んでいないと批判しているようにみえるが、先祖返りして、それを野党はいわなくちゃいけない、本当は。ああいう改革を進めようと言わなきゃいけないけど、そうすると小泉改革の延長になるもんだから。だから違う言い方でやらなきゃいけないから、小泉改革を否定した上で、そして今度は天下り、行政の無駄遣いというところのみ着目したと。それは非常に国民に訴えたから、いまの年金や医療の問題も、そういう点を訴えて、なんとなく今の政府は改革の気持ちがないらしいとかなんとかという方向に、ずっとずれているが。私はそんなことはないと思う」
「非常に一定の方向にドンドン進んでいる。道路公団なんか、だれも民営化なんかできると思った人は1人もいない。だけど現に営業して税金も納めているわけだ。会社に分かれて。そしたら今度は収入のほうを全部ゼロにしますよ、なんて言っているんだから、道路会社の借金なんか返せなくなっちゃう。で、郵政は完全民営化、ゆうちょ銀行も、かんぽ生命も100%民営化すると思ったら、政府が持っているっちゅうんだから。そのように法律改正するというんだから。また公社じゃないか。公社に戻して、小泉改革は誤っていた、もっと改革を進めろなんて、よく言ったもんだと思う」
■【地方改革はやりすぎちゃった、だから微調整】
--幹事長は4年間の自公政権がやってきたことに高い評価という自信を持っているのか
「それはそうだ。基本的な改革というのはドンドン実行していると。ただ、大不況が来たから大変だということと、いろんな不祥事で参院選で負けちゃったと。参院選で負けて過半数割れしたのは、非常に大きな政治的桎梏になったと。しかし、改革の道は止まっていない。ただ、小泉政権の後の実際は3年間で、あまりにも地方改革をやりすぎて、地方のお金をしぼりすぎちゃった。だから地方は悲鳴を上げて。公共事業だってそうだ。道路やりません、何やりませんと今さら何か言っているが、すでにものすごく絞っちゃったわけだ。だって半分以下になったんだから、公共事業は。こんな大改革ない。だけど半分以下にして4割になっちゃったから、あまりにも地方が暮らせなくなったし、必要なことができなくなったから、ちょっと息抜きをしましょうと言って増やしているわけでしょ。だけどそういう批判というのはどこにも出てこない。批判というか評価は」
「医療費だって、三方一両損というのは、なんとか増税なき財政再建ができないだろうかというのが小泉さんの原点だから。だから小泉さんほど人気のあった方は、あの時点で絶対増税しないとは言わずに、人気の貯金を下ろしても若干景気回復時には財政をしっかりさせますと言って、みなさんに訴えればより良かったかもしれないが、絶対しないということで絞るだけ絞った。これをまさに今民主党が何かいろいろ言っているよりも遙かに激しい改革だ。だけどそれで医療も火を噴き、地方も火を噴いたから、直さなきゃなんない段階になっているという皮肉だ。だから、それでなおかつそういうことを進めろというかと思ったら、そうでもないと、野党は。むしろ我々はそれを若干微調整しないと、もうこれ以上できないということになった」
「それでまた民主党の主張は、また増税なき財政再建論だと。そこは向かうところはムダがあるはずだということで来ているが、実は小泉政権なんていうのは、そういうムダをガンガンガンガン削らないと、ああいう辻褄があわなかったわけだから、もう相当来ているわけだ。だけど、まだある、まだあると16兆円と言っているのが、なんとなく受けているが、そんなに埋蔵金も含めて残っていない」
■【空白区対応】
--公認の未調整区だが、宮崎1区だが、地元県連が正式な手続きを経て上杉氏を公認候補者として内定しているが
「これは最終的に党本部で判断するが、一番いま難しい状態だ。宮崎1区。それから青森1区が今公募による候補者選出をしている。後はだいたい済んでいる。比例の順位とかなんとかはともかくとして。福岡(11区)はあるが、最終段階になっていると思う」
■【マスコミに言いたいこといっぱい…小泉改革の評価と批判を正しくできていない!】
「ただね、改革と道筋というのを、あまりにも過激なる小泉改革というものについて、批判のしようがないものだから、みなさんも。評価と批判を正しくできなくなっちゃっているわけだ。3分の2の多数をとったことをもって批判の対象としてしまっていて、後の2人の総理大臣が替わったことをもって批判の対象にしているから、何が正しくて、どういう方向に行くべきかの座標を失って、みなさんが磁石を失ってウロウロしているというのが私の分析だ」
「だから、やっぱりちゃんと評価した上で、郵政は郵政で突き進んでやらなきゃダメだ。地方についてもある程度合理化したんだから、きちんと合理化した上で悲鳴の上がっているものを対応してあげなきゃいけない。その合併の改革の結果によって、相当そこまで来たわけだから。後は自由度を増すといったって、カネがないから。結局財政だ、最後は。だけど財政の問題は全員で逃げようとしているからね。逃げないと言っているが、もちろん今の政権は。しかしこれだって景気が回復しなければ逃げられないから」
■【人事なんてどうでもいい報道】
「増税のようなことは言えないわけだから。だけど増税をするのが先なんですねと。今の日本の経済がどんなに大変な状況であるか、去年の暮れから。指標を見れば分かる。明らかに何十パーセント減でしょう。前期比や前年比。これだけの落ち込みがある割に、だけどものすごく悲劇がたくさんあるが、その割に何とか支えているというのはバブルの崩壊以来の日本人の知恵が働いていると言わざるを得ない。経済界の人は、みんなそれを評価している。日銀の副総裁も評価しているし、この間会ったら。
だけど、そんなこと国民に伝わらないんだから。なんか字が読めないらしいですねなんて言って、それだけで楽しんじゃっている。ぶれたらしいですね、なんて。たいしたことない、そんなのは。役員人事だろうが閣僚人事だろうが、そんなことどうでもいいことでしょう。だけど、そのことの方がおもしろいんだよ、みんな」
「それは日本国の程度を表している。しょうがない。そんなことを嘆いてもしょうがない。それは国民の程度かもしれないし(←ここ失言)。そういうことしか主として取り上げないんだから。で、電話で調査して、『麻生さん、どう思いますか』で、支持率は何%と。『鳩山さんとどっちがいいですか』なんて。もういい加減にしてくれという感じなんだけど、本当は。そうでしょ。それを聞いて何か意味があるか。現場にいる政治部のみなさんが見て、ああこれはこういうことなんだな、と。もっとこうした方がいいんじゃないかと考える方が意味がある。『支持率が何%だが、どう考えたらいいか』とか『無党派層をどうやって取り込むのか』となっちゃう。今の論調はみんなそうだから。だから私は残念に思っている」
「しかし最後の投票時には国民のみなさんは理解するであろうと。そのためにみなさんがいろいろ解説を書いたり、現実にどういう政策が行われそうか、民主党になったら、どうなりそうかと。まそうひどいことにはしないでしょうというのかもしれないが。そのへんはしかし、選択の問題というのは、それこそそれを選択するわけだから。ということをお願いして、演説会を終わる」
(了)
注:細田幹事長はこのあと、マスコミが役員人事や閣僚人事などどうでもいい報道について、「それが国民の程度かもしれない」と発言したことについて、「真意でない。誤解を招く」と謝罪し、撤回しました。
■幹事長、言いたいことはわかりました!!でも、閣僚人事や役員人事など、どうでもいいことで大騒ぎしたのは党内の議員さんたちであります。それに乗ってリーク合戦につきあったのはメディアですが。おそらく国民の中には、日本の政治ってつまんねぇ、決まっていない人事抜いた抜かれたといって、各社一面そろって結果的誤報を報じても、政治記事ってそんなもんだとうそぶいている新聞ってどうよ?とつっこんでいるような人が多いかもしれません。