2009年3月4日水曜日

【西松事件】 大久保氏逮捕翌日(3月4日)

 小沢氏の公設秘書である大久保氏が逮捕をされた翌日、3月4日の産経新聞の記事である。


【産経抄】3月4日
産経新聞2009.3.4 02:50
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903040250001-n1.htm

民主党の小沢一郎代表の公設秘書が東京地検に逮捕されたとの一報が入ってきた。民主党は「でっち上げの国策捜査だ」「陰謀だ」とハチの巣をつついたような大騒ぎだが、火のないところに煙は立つまい。

 ▼小沢氏の資金管理団体である「陸山会」は、普通の政治団体には不必要と思えるマンションを保有するなど、とかくの噂(うわさ)があった。この際、徹底的に膿(うみ)を出し切った方が、小沢氏にとっても古い政治からの脱却を掲げる民主党にとっても良いことではないか。

 ▼小紙では、連載「民主党解剖」で、小沢氏が拉致問題に関し、「カネをいっぱい持っていき、『何人かください』って言うしかないだろう」と発言していたことをすっぱ抜いた。記者会見嫌いな小沢氏には辛(つら)いだろうが、両方ともしっかりと説明していただきたい。それにしても政界の天気も一寸先は闇だ。

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【主張】西松献金逮捕 小沢氏の責任は明白だ
産経新聞2009.3.4 03:38
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903040253002-n1.htm

準大手ゼネコン「西松建設」の裏金事件は、小沢一郎・民主党代表の公設第1秘書らが政治資金規正法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕されるという衝撃的な事件に発展した。小沢氏自身の政治責任はきわめて重いと言わざるを得ない。自ら出処進退を明らかにすべきだろう。政権交代を目指す政党の責任者として、政治とカネの問題で国民の信頼を失いつつあることを重く受けとめるべきだ。

 逮捕された大久保隆規容疑者は、西松建設側から不正な政治献金を受けたとされる政治資金管理団体「陸山会」の会計責任者を務めている。また公設第1秘書は側近中の側近でもある。

 小沢氏はこうした事態とどう向き合うのか。

 小沢氏はこれまで、西松建設側からの資金提供について「企業献金ではなく、政治団体からと思って受け取ったのだと思う。何ら違法性はない」と説明していた。東京地検の強制捜査前には、小沢氏は民主党本部での幹部会で「すべてきちんと処理している。まったく心配はない」と語り、政治資金に関する法令上の問題はないとの認識を示した。

 民主党執行部もその説明を了承したというが、不明な点ばかりではないか。政治とカネをめぐる事件が党首周辺で起きた事態を深刻に受け止めているのか。

小沢氏自身も含め、民主党は今回の事件について国民に説明する責務がある。

政権を担当できるのか

 とくに小沢氏は最近、北朝鮮による拉致事件に対し、金銭的な解決しかないとの趣旨の発言を行ったとされる。政治家の資質を疑いたくなる発言といえる。

 西松建設の裏金問題は同社前社長の国沢幹雄被告(外為法違反で起訴)が中心となって、海外にプールした約10億円の裏金を税関に無届けで日本に持ち込んだことから発覚した。

 東京地検特捜部は西松建設が与野党の政治家の政治資金管理団体に献金していた疑いが強いとみて、捜査を続け、小沢氏の政治資金管理団体に2100万円の不正献金があったことをつかんだ。

 西松建設の手口は巧妙だ。同建設のOBが代表を務める政治団体が、政治家の資金管理団体に献金するというやり方をとっていた。政治資金規正法は、企業献金先を政党と政党の資金を管理する政治資金団体に限っており、他人名義や匿名での寄付も禁じている。

 不正な政治献金の舞台とされた「陸山会」は一時期、東京都内などに計13件、総額10億円を超す不動産を購入していた。政治資金規正法に触れないものの、不適切ではないかと問題視されていた。

自民党などは政治団体の不動産所有は政治資金による資産形成にあたると指摘していた。こうした問題も徹底解明を期待したい。

 今秋までには衆院選を通じて自民、民主両党による天下分け目の戦いが行われる。麻生内閣の支持率の低迷などから、自民党の苦戦が予想され、有権者の間にも選挙後には民主党を中心とした政権が誕生する可能性が高いとの認識が広がっている。

国民の政治不信に拍車

 それだけに民主党トップの秘書が逮捕されるという事件は、民主党支持層に限らず多くの国民は信じられない思いを抱いたに違いない。ねじれ国会を背景として続いてきた国政の停滞に加え、今回の事件で新たな政治不信を招きかねない。

 参院財政金融委員会は3日、定額給付金などの財源根拠となる関連法案を否決した。

 4日には参院本会議で否決、衆院再議決により成立する運びだ。それに続き、来年度予算案や関連法案などの参院審議が控えている。

 麻生太郎首相にとってもここは踏ん張り時である。民主党の混乱に乗じて解散・総選挙を求める声が自民党内から出るだろう。だが、首相が全力を挙げるべき課題は内政外交の懸案を一つでも二つでも解決することだ。

 株価下落などを受け、追加経済対策策定や補正予算の編成作業などの景気対策も待ったなしだ。

 さらにアフリカ・ソマリア沖の海賊対策のため、海上警備行動として海自艦船を派遣するほか、海賊行為対処法案(海賊新法)の早期成立を図るべきだ。北朝鮮のミサイル発射問題もある。

 首相は指導力を発揮する絶好の好機ととらえるべきだ。

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【小沢氏秘書逮捕】小沢氏出席で民主党緊急役員会始まる 公設第一秘書逮捕の対応を協議
産経新聞2009.3.4 09:31
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903040932003-n1.htm

民主党の小沢一郎代表の公設第一秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことを受け、対応を協議する同党の緊急役員会が4日午前、党本部で始まった。小沢代表も出席した。 

 4日午前8時47分、小沢氏は党役員会出席のため、東京・永田町の民主党本部に到着した。十数台のテレビカメラ、約80人の報道陣が「対応は決まりましたか?」「辞任はあるのか?」などと質問を浴びせたが、小沢氏はコートにマスク姿で無言のまま本部内に姿を消した。

 役員会には、小沢氏のほか、菅直人代表代行や鳩山由紀夫幹事長、輿石東参院議員会長ら同党幹部が厳しい表情で出席。冒頭だけ写真撮影が許可されたが、その後は報道陣をシャットアウトして開催された。

 この後、小沢氏は記者会見し、事実関係や役員会の結論について説明する予定。次期衆院選を控えて党内に動揺が広がる中、自らの進退問題に関してどう言及するかが焦点だ。

小沢氏は、秘書の逮捕容疑となった西松建設OBが代表を務めていた政治団体からの献金に関し「適切に処理している」と違法性を一貫して否定。同氏や鳩山由紀夫幹事長らによる3日の幹部会では、党として献金の正当性を訴えていくことを確認した。

 事件が野党第一党党首の秘書逮捕という異例の展開となったことに対し、民主党内では「国策捜査」と政府・与党に反発する声が上がっている。執行部には、小沢氏の進退問題に発展する事態は避けたいとする空気が強い。
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【小沢氏秘書逮捕】小沢氏が会見で検察の捜査を批判】
産経新聞2009.3.4 10:13
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041003005-n1.htm

民主党は4日午前、小沢一郎代表の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことを受け、党本部で役員会を開き、小沢氏の進退問題に発展させない方針を確認した。小沢氏は役員会後の記者会見で、引き続き代表職にとどまる考えを表明するとともに、東京地検特捜部が次期衆院選を控えた時期に、強制捜査を行ったことを批判した。ただ、同党は今国会で、政府・与党に攻勢をかけ、麻生太郎首相を追い込んでいただけに、国会運営などへの影響を懸念する声もある。

 小沢氏は記者会見で、自身の進退に関し「何らやましいことはなく、それによってどうこうとは考えていない」と述べ、辞任の必要はないとの認識を示した。強制捜査については「衆院選が取りざたされているこの時点で異例の捜査が行われたことは、政治的にも法律的にも不公正な国家権力の行使だ」と批判した。

 その後、国会内で開かれた参院議員総会では、輿石東議員会長が「(小沢氏は)間違えたことをしていないのだから、責任をとる必要はない。微動だにせず本会議に臨みたい」と述べた。出席者からは、「こういう時期こそ一致団結して小沢代表を支えるべきだ」との意見が出た。

参院幹部も、小沢氏の秘書逮捕を「国策捜査だ」と改めて批判するとともに、今後、平成21年度予算案の参院審議に入ることを踏まえ「こうなったら全面対決だ」と息巻いた。

 小沢氏からは反省の弁はなく、役員会において「秘書のことで国民、民主党員、党所属国会議員に迷惑をかけ、おわびしたい」と陳謝するにとどまっている。

 同党の反小沢勢力は、今秋までに実施される次期衆院選を前に、小沢氏の党運営などに対する批判を封印している。このため、捜査の進展状況次第で、代表交代を唱える可能性があり、同党の混乱はしばらく続きそうだ。
 公設秘書の献金問題は、平成16~18年分の政治資金収支報告書に記載された準大手ゼネコン西松建設側の政治団体からのもので、小沢氏は「(企業献金ではなく)政治団体からだと思って受け取ったのだと思う。違法性はない」と主張している。

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【小沢代表会見詳報(1)】「(捜査は)不公正な国家権力、検察権力の行使」
産経新聞2009.3.4 10:27
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041028006-n1.htm

民主党の小沢一郎代表は4日午前、自らの公設第一秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことを受けて、東京・永田町の同党本部で記者会見した。会見の詳細は以下の通り。

 「今回の問題について私から報告と説明をいたします。

 まずこのたび私の秘書である大久保の逮捕を含めて、西松建設からの政治献金にかかわる関連のことで強制捜査が行われたわけですが、いわゆる強制捜査の根拠を聞きますと、その政治団体からの献金か、あるいは企業からの献金か、その認識の違いを根拠にし、企業からの献金を認識した上で虚偽の記載をしたと。こういう検察の言い分のようであります。

 このような、この種の問題で今まで逮捕、強制捜査というようなやり方をした例はまったくなかったと思います。

 まさに検察の強制捜査の、今回は、普通の従来からのやり方を超えた、異常な手法であったと思っております。

 それから、衆院の総選挙が取りざたされている時期において、このような今までやられたことのなかったような異例の捜査が行われたことに関して、私は非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だというふうな感じを持っております」

「事実関係について申し上げますが、私ども政治家はみんな国民のみなさんから法人であれ、個人であれ、献金をいただいて、その浄財でもって政治活動をやってきているわけです。

 私はそのみなさんからの浄財を収入、献金の入りも出も、支出も含めてすべて公開をいたしてきております。したがって、この2つの政治団体から献金を、寄付を受けたということについてはこれも政治資金規正法にのっとって適法に処理し、報告をし、公開されているところだ。したがって、献金を受けたということはその通り事実でございます。
 私は秘書からの報告についてもこの政治団体が寄付をしてくれるということでございましたから、政治資金管理団体で受領することにしたということで、私はもっとも当たり前の当然のことだろうと解釈をいたしております。

 もしこれが西松建設そのものからの企業献金だという認識に立っているとすれば、政党支部は企業献金を受けることが許されておりますので、そういう企業献金という認識に立っていたとすれば、政党支部でそれを受領すればなんの問題も起きなかったわけでして、私どもの資金管理団体の担当者はそれは政治団体からの寄付という認識のもとであったから、政治資金管理団体で受領したということであったと報告を受けているし、また、私は、それは至極当たり前のことだろうと思っております」

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【小沢代表会見詳報(2)】「規正法にのっとってオープンになっている問題」
産経新聞2009.3.4 10:27
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041029007-n1.htm

「献金していただくみなさんにそのお金の趣旨や、いろいろな意味において、そういうことをお聞きするということは、それは、好意に対して失礼なことでもございますし、通常、これは政治献金の場合だけじゃなくして、私はそのような詮索(せんさく)をすることはないんだろうと思っております。

 そういう意味で私どもとしてはまったく政治資金規正法に、その通り、忠実にそれにのっとって報告をしてオープンになっている問題でありまして、このような逮捕を含めた強制捜査を受けるいわれはないというふうに考えております」

 「このような、いわゆる検察権力、国家権力がこういう形で強制捜査を行うと。この種の問題でこういう形で行うということは、普通の民主主義社会ではあり得ないことだと思います。

 したがって、日本の場合でもこのようなことは前例がなかった。今回のことで一番心配しているのは、このように強制力を持つ公権力が思うままにその権力を行使するというようなことが今後もまた行われるということになれば、本当に国民の人権を守ることはできないし、社会は暗澹(あんたん)たるものに陥ってしまうだろうと、そのように思っていて、日本の民主主義の成熟のということを考える上においても、先に申し上げたように、今度のこの種の問題で逮捕、強制捜査というやり方は大変民主主義を危うくするものであり、公正さを著しく欠くものであると考えている次第です。何ら政治資金規正法に違反する点はありません」

 「そして、さらに付け加えて言えば、その献金が何らかの形で私や私の秘書が相手方に対して便宜を供与したとか、何らかの利益を与える行為を伴っていたということがあるとするならば、それは、私はあまんじて捜査を受けます。

 しかし、私も秘書もまったくそういう事実はありません。したがって、今申し上げましたように、今回の強制捜査についてはその公正さについて、納得がいかない。疑いを抱かざるを得ないというのが私の現時点での認識でございます」

 「事実関係はもうみなさんもご存じの通り、ごくごく単純、簡単なものですから、おわかりのことと思います。

 これ以上の事実関係の説明はありませんし、不要だと思います。

 私がこの件についてみなさまにご報告とご説明を申し上げるのは、以上でございます」

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【小沢代表会見詳報(3)】「何らやましいことはない」
産経新聞2009.3.4 11:07
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041110009-n1.htm

--党内外から代表辞任を求める声が上がっているが、進退についてどう考えるか

 「今申し上げましたように、私自身として、何らやましいこともありませんし、また私の秘書の行った行為は、政治資金規正法にのっとって適法にきちんと処理し、届け出た。

 そして公にされていることでありますので、私としては、それによってどうこうということを考えてはおりません」

 --献金を受けたときは西松建設が出所というのは知っていたか。そのことを知っていたけども政治団体を経由していたから問題ないと判断したのか

 「私が直接やったわけではありませんけれども、すべての献金について秘書ないし、担当者がやっておりますが、今回の大久保の話によれば、今さっきから説明している通り、政治団体からの献金であるという認識であったから、政治資金管理団体でそれを受領したということに尽きると思います」

 --公設第1秘書が逮捕された事態は政権交代を目指す民主党にとって大きな衝撃だ。次期衆院選への影響、特に政治と金にまつわる事件が起きると政治不信が高まると思うが、選挙に向けてどのような訴えをするのか

 「私は、先ほどから繰り返して申し上げておりますように、政治献金については収入、支出、入りも出もすべて公開をいたしております。今回の問題になっている献金についても全部報告して、きちんと処理を適法にいたしています。

 したがって、大久保が今、逮捕されておりますけれども、遠からずその嫌疑は晴れるものと信じておりますので、私はそのことによって、少なくとも私自身と民主党に対するそういった国民みなさんの疑念は晴らすことができると思っております」

 --小沢代表の秘書だけではなく多くの議員が2つの政治団体から献金を受けているが、なぜ検察のターゲットが小沢氏の秘書になったと考えるか

 「全く分かりません。先ほど申し上げたように、私は今、民主党、野党第一党の党首、代表をしています。そして、政治献金に関しては、何度も言うように、すべて法にのっとって報告しオープンにいたしております。

 多分収支を全部オープンにしているのは私だけではないかと思っておりますが、それがどうのという意味じゃありませんが、私はそういうふうに明朗にきちんといたしております。

 それにもかかわらず、このような、一方的ないわゆるこじつけたような理由でもって、検察権力の発動ということは非常に公正を欠く、政治的にも法律的にも公正を欠く行為ではないかと感じております」
 --代表から謝罪の言葉がないが、秘書が逮捕され世間に動揺を与えたことへの謝罪もないということでよいか
 「私は何度も何度も申し上げておりますように、何らやましい点もありませんし、また政治資金規正法にのっとって正確に処理し報告し、そして収支も全部オープンにしています。従って、今回、秘書が逮捕される、強制捜査を受けるということについては全く合点がいかない、理解できないところでございます。

 従いまして、必ず近いうちにその嫌疑が晴れ、私どもの正当性が証明されるものと思っておりますので、そういう意味において、今、おわびするというその意味においては、理由は私は見あたらないと思っております」

 --「近いうちに嫌疑が晴れるだろう」ということで謝罪はないが、起訴された場合でもその考えは変わらないという認識でいいか

 「私は起訴などということはないというふうに信じております。そして起訴に値するような法律違反、違法なことはやっていない。そういうふうに思って、そう認識しております」

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【小沢代表会見詳報(4)】「どっかから持ってきたカネだとか、詮索しない」
2009.3.4 11:16
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041118010-n1.htm

--ゼネコンから多額の献金が入っていたことが分かった。自民党と同質ではないかという指摘については

 「あなたはそのゼネコンだけの話をいたしますが、私は、たいへん大勢の個人のみなさんからも献金をいただいていますし、ゼネコンだけじゃなくその他の企業についても身に余るほど献金をいただいております。

 心から皆さんに感謝しております。従いまして私の旧来から政治資金に関して、そのほかの日本社会全体の関しての私の考えですけれども、献金を企業はいけないとか、だれはいけないとかそういう意味で制約するやり方ではなくて、献金はどこから受けたって構わないけれども、それはどこからいただき何に使ったかすべて公開しろと」

 「それを国民がみて、ああこういうところからもらってんのか、こういうふうにつかってんのかということが判断できるような仕組みに。いわゆるディスクロージャー。一般の企業でも何でも同じですが、行政でもそうです。なかなか真実をオープンにしない。そういう、私は公にしない社会の体質がいけないという風に思っております。

 従いまして、従来からの私の主張はあくまでも明朗、公開、オープン、何事も。そして、それが妥当かどうかは、国民が、主権者が審判を下すというのがわたくしは民主主義の在り方だと思っておりますので、その、今の自民党と同じ体質だというようなたぐいの意見は全く心外であります」

「私はずっと以前から全部公開しろといってきました。自民党はひたすらいやがってきたわけであります。それは年金や医療の、社会保険庁の行政を見てもそうじゃないですか。全部隠してきたじゃないですか。これがオープンになっていればもっともっと早く改善できただろうと思っております。

 行政各省庁、全部そうです。ですから、わたくしはディスクロージャー、日本をよりオープンな社会にして、国民が判断する資料を、材料を国民のまえに提供するという社会にすべきだというのがわたくしの持論だ」

 --政治団体の献金や金額をチェックする機能はあるのか

 「チェックつうのはどういう意味ですか」

 --政治団体が献金を受けてますよね

 「はい、はい」

 --大きな金額の背景を小沢代表事務所では調べないのか

 「一般的にいって、私はわたくしの事務所だけでなくして、献金くれるという方について、このおカネは、どういうところから出るのかということは普通の一般常識として、個人間でもみんな同じだと思いますが、どっから持ってきたカネだとか、そういうたぐいの詮索(せんさく)はしないのがわたくしは大多数だと思っております。

 従ってその意味で、献金してくださる皆さんの善意を信じてやっているというのが現状だと思います。個人で言えば全くもう、知らない人からもたくさん献金をいただいております。その意味で、先般も申し上げましたように、お金そのものが、違法であるということが、明らかに違法だと分かったときはそれは返却することにして、それでけじめを付けているつもりであります」

--個人献金ではなく企業献金だという疑惑がある。政治改革を進めてきた政治家として脱法行為なのではないかという疑惑をどう思うのか

 「ですから、私どもの政治資金の処理の仕方としてはその政治団体の原資がどういう形でどういうところから入ってくるのか、それは知るすべもありません。

 そういう意味で、政治団体という、(政治団体)からの寄付ということだったので、政治団体で受領したということであります。そして、もし、あなたおっしゃったように、西松建設の中でそのような脱法といいますか、違法な形で作られたおカネだとはっきりした時点で、さっき申し上げましたように、それは返却するつもりであります」

 --なぜ釈明が今日になったのか

 「別に意図的に遅らしたわけでも何でもありません。全く予期しなかったことでありますから。あ~、大久保がどうなってんのか、それすら分かりませんし、そういうことを問い合わせたりなんかしている間に時間が経過したということだけでございます。

 ですからきょうは役員会でお話しし、そのすぐ後で皆さんにご報告、説明しているということであります」

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【小沢代表会見詳報(5)完】「必ず近いうちに嫌疑は晴れる」
産経新聞2009.3.4 11:44
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041148013-n1.htm

--秘書は政治団体からの献金だったという認識だったというと、便宜供与はなかったという話だが、捜査の過程でこれが覆った場合、代表としてどのような対応をとるか

 「私は覆ることはないと。さっきから言っている通り。必ず近いうちに嫌疑は晴れると。正当に適法に対応してきたということになるものと信じております」

 --献金の原資が脱法的であれば返却するということか

 「そうです。過去にも、水谷建設だったかな。それも嫌疑が確定した段階できちんと返却いたしました。今まだ確定していないでしょ。確定したときにはそのつもりでおります」

 --代表には陸山会の代表者であり、監督する責任があると思う。その際に代表者としてどこまでチェックし、担当者から聞き取りし、関係情報まで目を通しているのか

 「政治家は1人で政治活動を全部やることは不可能です。ですからスタッフ、秘書のサポートを借りながら活動を続けているわけであります」

「この政治資金につきましても、私も、みなさんご承知のように、非力ながら民主党の代表として選ばれて、務めさせていただいております。

 全国、一生懸命、国民のみなさまに語りかけ、話しかけ、あるいはわれわれの政策をご理解していただく努力が最大の私は党首、代表としての任務だと思って、ずっと就任以来やってきました。

 民主党になってから、だけではありませんけれども、私も40年やっておりますので、最初の当選したときよりもだんだんそういう仕事が増えてきております。従いまして、細かな政治献金の一つ一つについて私が全部チェックするということはいたしておりません。

 秘書を信頼してやる以外に現実問題として不可能なことでありまして、報告は受けて、全体の報告は受けて、それを了としてきておりますけれども、個別の一つ一つについてまでの目を通す時間的、能力的余裕は現実にはないということであります」

--多額の献金を出す場合、企業側は自分たちが献金を出していることは分かってもらいたいだろう。西松建設のにおいすらしない状態だったのか

 「私が直接、窓口としてやっていたわけではありません。

 従いまして、大久保の話を、報告を聞けば、自分としてはもう政治団体としての寄付行為、献金だという認識で法律にのっとって処理したという報告を受けておりますので、私はその意味で、さっきから申し上げておりますように、どういうふうにしてその原資がつくられたかというところまでは知り得る術がありませんので、私は秘書が、担当者がそういうことをそのまま受け取ったということについて至極自然のことだと思っております」

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【小沢氏秘書逮捕】大島自民国対委員長、「公正な捜査だ」 小沢発言を批判
産経新聞2009.3.4 11:35
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041136011-n1.htm

自民党の大島理森国対委員長は4日午前、国会内で記者団に対し、民主党の小沢一郎代表が記者会見で公設秘書の逮捕を「国家権力の乱用」などと非難したことについて「公正なルールにのっとった捜査と信じており、民主主義を否定する発言は遺憾だ」と批判した。

 大島氏は「確かな証拠でものを言うならまだしも、一方的にそうおっしゃるのは残念だ。大政治家なので、必要ならさらに説明されると思う」と述べた。

 公明党の漆原良夫国対委員長も「国家権力の乱用のように言われるのには違和感を持った」と不快感を示した。

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【小沢氏秘書逮捕】小沢氏会見に「明らかに強弁だ」「まったくピント外れ」
産経新聞2009.3.4 11:39
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041142012-n1.htm

 自らの正当性を主張し、検察批判を繰り広げた小沢代表の記者会見を有識者はどうみたか。

■作家、高村薫さん 「西松建設という名前を出さない迂回(うかい)献金で、小沢さんの主張は明らかに論理が間違っており強弁だ。

 一方で、今回の事件は広がりがあるはずで、多くの国民は他の政治家につながっていくだろうと思っている。
 献金額が大きいからといって小沢さんの公設第1秘書だけが逮捕される結果に終わるなら国策捜査という批判は免れないだろう。

 検察はいったん捜査に手を付けた以上、全容を明らかにしなければならない」

■元最高検検事の土本武司・白鴎大法科大学院長 「嫌疑が濃厚になったから強制捜査に踏み切ったまでで、『権力がほしいままに捜査している』というのは全くピント外れ。捜索・逮捕令状には裁判所のチェックも入っている。

 政治資金規正法の罰則はそれほど重いものではないが、政治家の扱う金が不透明になっている現在、強制捜査する意義はある。

 今回のように扱う規模が大きく複雑な事件の場合は、身柄を拘束するのは当然だ」

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【小沢氏秘書逮捕】「説明信じるしかない」地元の岩手、失望の声も
産経新聞2009.3.4 11:55
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041158014-n1.htm

民主党の小沢一郎代表の地元・岩手では4日、「小沢さんの説明を信じるしかない」と擁護する声の一方で「説明が不十分だ。このままでは政治不信に陥る」と失望も漏れた。

 小沢氏を支持してきた岩手県奥州市の無職女性(76)は「秘書が逮捕されたのは良いことではない。信頼していたのに残念だ」と声を落とした。

 岩手県釜石市の無職男性(60)は「一度は首相になってほしいと思っていたのだが」と力なく話した。自営業の70代の女性は「民主党のイメージを落としている。もっときちんと説明すべきだ」と会見に納得できない様子だった。

 小沢一郎後援会水沢連合会の小野寺伝会長は記者団に「日本をきちんとした方向に進めていける人は小沢先生しかないと確信しており、頑張ってほしい」と強調。小沢氏の公設第一秘書逮捕について「いまの時期になぜこういうことが起きるのか疑問に思っている」と語った。

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【小沢氏秘書逮捕】河村官房長官「検察は適正に捜査」と小沢発言を批判
産経新聞2009.3.4 12:11
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041217016-n1.htm

 河村建夫官房長官は4日午前の記者会見で、民主党の小沢一郎代表が記者会見で公設秘書の逮捕を「国家権力の乱用」などと非難したことについて「きわめて理解に苦しむ。政権交代を標榜する野党第一党の代表が国民に説明する言葉だろうか。遺憾だ。検察は適正な法と証拠に基づいてやっている。日本は成熟した法治国家だ」と批判した。

 河村氏は、小沢氏が民主党代表職を辞任しない意向を公言したことについては「民主党の意志で、コメントは控える」と語った。

 また、西松建設サイドから複数の自民党議員に献金が行われていることには「適正に処理していると聞いている。今後のことは議員が個々に対処することだ」と述べた。

 また、自民党の大島理森国対委員長も同日午前、国会内で記者団に「公正なルールにのっとった捜査と信じており、民主主義を否定する発言は遺憾だ」と明言。「確かな証拠でものをいうならまだしも、一方的にそう仰るのは残念だ。大政治家なので、必要ならさらに説明されると思う」との認識を示した。公明党の漆原良夫国対委員長も「(小沢氏が)国家権力の乱用のようにいわれるのは違和感を持った」と不快感を隠さなかった。

これに先立ち、自民、公明両党の幹事長、国対委員長らが4日朝、都内のホテルで会談し、当面は民主党の対応を見守る方針を確認した。出席者によると、会談では公明党側から「自民党に献金を受け取った議員がいる可能性もあり、小沢代表と同じことにならないか」と危惧(きぐ)する声もあがったという。

 また、自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は4日朝の記者会見で5、6両日の参院予算委員会において、今回の事件を追及する考えを表明した。

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【【小沢氏秘書逮捕】小沢氏の地元事務所を捜索 東京地検特捜部】
産経新聞2009.3.4 13:02
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903041003005-n2.htm

民主党は4日午前、小沢一郎代表の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことを受け、党本部で役員会を開き、小沢氏の進退問題に発展させない方針を確認した。小沢氏は役員会後の記者会見で、引き続き代表職にとどまる考えを表明するとともに、東京地検特捜部が次期衆院選を控えた時期に、強制捜査を行ったことを批判した。ただ、同党は今国会で、政府・与党に攻勢をかけ、麻生太郎首相を追い込んでいただけに、国会運営などへの影響を懸念する声もある。

 小沢氏は記者会見で、自身の進退に関し「何らやましいことはなく、それによってどうこうとは考えていない」と述べ、辞任の必要はないとの認識を示した。強制捜査については「衆院選が取りざたされているこの時点で異例の捜査が行われたことは、政治的にも法律的にも不公正な国家権力の行使だ」と批判した。

 その後、国会内で開かれた参院議員総会では、輿石東議員会長が「(小沢氏は)間違えたことをしていないのだから、責任をとる必要はない。微動だにせず本会議に臨みたい」と述べた。出席者からは、「こういう時期こそ一致団結して小沢代表を支えるべきだ」との意見が出た。

参院幹部も、小沢氏の秘書逮捕を「国策捜査だ」と改めて批判するとともに、今後、平成21年度予算案の参院審議に入ることを踏まえ「こうなったら全面対決だ」と息巻いた。

 小沢氏からは反省の弁はなく、役員会において「秘書のことで国民、民主党員、党所属国会議員に迷惑をかけ、おわびしたい」と陳謝するにとどまっている。

 同党の反小沢勢力は、今秋までに実施される次期衆院選を前に、小沢氏の党運営などに対する批判を封印している。このため、捜査の進展状況次第で、代表交代を唱える可能性があり、同党の混乱はしばらく続きそうだ。
 公設秘書の献金問題は、平成16~18年分の政治資金収支報告書に記載された準大手ゼネコン西松建設側の政治団体からのもので、小沢氏は「(企業献金ではなく)政治団体からだと思って受け取ったのだと思う。違法性はない」と主張している。

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【小沢氏秘書逮捕】小沢氏の地元事務所を捜索 東京地検特捜部
産経新聞2009.3.4 13:02
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090304/crm0903041305014-n1.htm

 小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」が、準大手ゼネコン「西松建設」(東京)から事実上の企業献金を受けていた政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は4日正午ごろ、民主党岩手県第4区総支部が入る同県奥州市の小沢氏の事務所の家宅捜索を始めた。捜査関係者によると、西松側から小沢氏側の政治団体に流れた献金総額は12年間で2億円近くに上るといい、特捜部は、違法なトンネル献金の全容解明を目指す。

 特捜部の調べによると、小沢氏の公設第1秘書で、陸山会の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)=同法違反で逮捕=ら3人は、平成18年10月ごろ、西松のOBが作った政治団体をダミーに使って、陸山会に対して行われた西松の企業献金を授受するなどした疑いが持たれている。

 小沢氏が代表を務める民主党岩手県第4区総支部には、16年-18年の3年間で、西松側から総額1000万円の事実上の企業献金が支払われていたことが判明している。

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山口補佐官は200万円 西松建設献金
産経新聞2009.3.4 18:57
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090304/plc0903041858014-n1.htm

 山口俊一首相補佐官は4日、自身の資金管理団体が準大手ゼネコン「西松建設」のOBが代表を務めていた「新政治問題研究会」から平成16年に200万円の献金を受けていたことを明らかにした。首相官邸で記者団に語った。

 山口氏は違法性はないと強調した上で、「土木関係の団体だというので(西松建設のダミー団体だと)全く知らずに会計担当者が受けたようだ。気持ちが悪いので返そうとは思っている」と述べた。

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【小沢氏秘書逮捕】「見逃せない犯罪」 捜査批判に冷静な検察
産経新聞2009.3.4 21:48
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090304/crm0903042148028-n1.htm

 小沢一郎氏が4日、検察を批判するなど、民主党幹部から捜査に対する不満の声が相次いでいることに、検察当局では「政治的に配慮して見逃す、というわけにはいかない犯罪だから捜査しているだけ」として、冷静に受け止めている

 準大手ゼネコン「西松建設」(東京)からの事実上の企業献金は、多くの与野党の議員側も受領しているが、検察首脳は「小沢氏の団体が受け取った金額は他の議員と比べて突出しているうえ、証拠の上からも、西松からの金だと認識していた可能性が高い」と悪質性を指摘する。

 逮捕容疑となった2100万円を下回る金額でも摘発例はあり、「明らかな犯罪行為があれば看過できない」と語る。

 別の検察幹部は「民主党は1円から収支報告書に記載すべきだとしている政党のはず」と述べ、3月末で一部が時効を迎えることから、「このタイミングしかなかった」と話した。

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【小沢氏秘書逮捕】「政治活動の自由制限」 岩手知事も批判
産経新聞2009.3.4 22:27
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090304/crm0903042229029-n1.htm

 岩手県の達増拓也知事は4日夜、小沢一郎民主党代表の公設第一秘書が逮捕された政治資金規正法違反事件に関し、「これほど疑念を持たれている捜査はないんじゃないか。現段階では、よほどのことがないまま政治活動の自由が大きく制限されている」と述べ、東京地検特捜部の捜査を批判した。県庁内で記者団の質問に答えた。

 小沢氏が記者会見で献金の違法性を否定したことについては「非常に分かりやすく、得心できた」と強調。「次は捜査当局の方が証拠などを示す番なのかなという感じがしている」と述べた。

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