このような、裏側やインサイダー情報は、マユツバで読まなければならない。しかし、色々な情報の中に真実がまぎれている場合もないわけではない。点と点をつなぎ合わせるといつか本当の姿が見えてくる場合もあるだろう。
「私は自分自身は客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」――福田康夫首相が9月1日夜に辞任を表明した記者会見の最後に述べた言葉が妙に引っかかるのは事実である。その裏になにがあったのだろう。
引き出しのひとつに仕舞い込んで、追記を重ねる事で、いつか事実に近づいた時に、何かがひらめく時もある。今は答えを出す必要はない。
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福田首相は辞任の直前まで続投する気だった。
辞任を決めたのは、金融庁の渡辺案
「米政府が必要とすれば日本の外貨準備を公社救済のために米国に提供する」
との報告書をまとめ上げ、提出する直前だった。もし、福田首相が9月1日に辞任しなければ、9月14日に破綻したリーマンブラザースの救済に日本の1兆ドルの外貨準備金が使われていたかも知れない。
>7月16日、渡辺喜美金融担当相は訪ねてきた米政府元高官に語りかけた。
>「米政府が必要とすれば日本の外貨準備を公社救済のために米国に提供するべきだと考えている」
>渡辺案は、米国の自力による住宅公社再建には限界があるとみて、この6月末で1兆ドルを超えた
>日本の外貨準備を米国の公的資金注入の資金源として提供する思い切った対米協調である。
周囲との調整を得意とする福田では、金融庁と渡辺喜美の暴走を止められない。仮に止められたとしても、首脳会議でブッシュから直接持ち込まれたらノーと突っぱねられない。そう思った福田は、全国民から卑怯者として非難される事を承知の上で、日本を守るためにまさに体を張って辞任した。
ドル建てなので一部を運用するとドル不安が増幅されて、残りの目減りが懸念される。結局は動くに動けずに辞任という行動だったのだろうか。
アメリカ政府から、しつこく「ドルを融通してくれ」との圧力を福田は受けていたともいわれている。その金額もじつに、日本が保有する全外貨準備高にあたる1兆ドル(当時の円換算で約100兆円)の提供を求められたという。これは、アメリカ政府が今回の金融パニックを封じ込める目的で投入を決めた7000億ドルを上回る金額である。アメリカ自身の失敗の尻拭いを日本に押し付けようとした、アメリカのムシのよすぎる話に福田前首相はキレてしまったという話であるが、裏づけは取れてはいない。
幹事長の麻生には全てを話し、内閣総理大臣を禅譲した。麻生首相は、外圧に対抗するために財務・金融を兼務した大臣に同じくタカ派の中川昭一を据えた。G7で会合を開けば、『金融機関に直接融資する基金を国際的に作ろう』と持ち掛けられる。それは実質的にダメージのない日本国民の貯金を、海外金融機関の負債穴埋めに放出しろ、という事でもある。
だから、麻生首相は解散を匂わせて、のらりくらりと時間を稼いでいる。この週末、ワシントンで行われるG7財務相・中央銀行総裁会議では、必ず日本は資金提供を要請されるだろう。中川昭一財務・金融担当大臣の挙動に、全ては懸かっていた。
麻生太郎首相は7日夜、中川昭一財務・金融相と白川方明日銀総裁を首相官邸に呼び、米国発の金融危機を打開するため、ワシントンで10日開かれる先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で、日本がバブル崩壊後に不良債権を処理した経験を説明するよう指示した。公的資金注入で金融機関の自己資本を増強した成果を訴えることで、米国に同様の対応を促すのが狙いとみられる。
首相は会談後に記者団に対し、日本のバブル後の対応について「あの時は13兆円もの資本投入をやって、結果として(金融危機を)くぐり抜けた」と説明。その上で「他国には全然迷惑を掛けずにくぐり抜けたというのは、堂々と日本の経験として語れることの一つだ」と語った。
福田が辞任をしたことで麻生が首相の座を射止めるのだが、結果日本側にアメリカも強くは言えなくなった。結果、リーマンの破綻という現実の部分につながってしまう。
既に述べたが、日本の外貨準備高は約100兆円である。この約100兆円という額は、小泉時代に異常に高く積み上げられている。つまりこれはドルが下落したとき、円売りドル買い介入を行う資金として使い、その買ったドルで米国債を買うということなのだが、米国はドルの下落を予想をしていたともとれる。
米ブッシュ政権は、2007年の夏の時点で現在のような状況になることを察知し、ポールソン財務長官やチェイニー副大統領が対応策を練り始めていたことが今ならわかる。
そのために、「日本は米国との関係を機軸」するといい続け、日本近郊の対アジア関係を国内外から「危機」を煽り続けなければならなくなっていた。本来であれば、この外貨準備高は、非常事態において日本を救うための資金である。
アメリカを救わなければ、日本がつぶれる(危険)という一部マスコミ論調により日本の外貨準備高は、米国を救うための資金の様相を呈してきたのであった。これは福田時代から鳩山内閣へと持ち越されている。
福田内閣時、ドルを十分貯め込んでいる中国と日本から資金協力を強制するという方針が決められ、福田首相に対して何回も何回も1兆ドル(100兆円)の提供を要請していたのです。結果中国が外貨準備高で日本を抜くことになる。
ところが、中国は日本と違いきわめて外交に長けてい。そのために外貨を利用して米国の投資銀行や住宅公社に資本注入を積極的に行い、差し押さえられた不動産物件のかなりの債券は中国が保有しているのです。
つまり、同じ投資をしながらも日本の場合とまったく逆の手法をとっていたこととなる。また日本の場合は、国ではなく、郵政民営化をし個人資産で米国の投資銀行や住宅公社に資本注入資金にあてようとする考えである。ここに竹中の意図がみえる。これは実施をさせるために米国は年次調書を用いている。
同じ米国に協力する場合でも、中国の場合は自らイニシアティブをとって積極的に先手を打って動いたのに対し、日本は完全に受身であったということである。、度重なるブッシュ政権の圧力に屈した金融庁の金融市場戦略チームは、対米支援の目玉としての「100兆円提供」を決定する寸前まで行ったのです。
そして2009年、政権交代が起こり郵政民営化で西川が辞任をした。竹中を取り調べるくらいの強行策をとり、ここは一度対米方針を再検討の必要だろう。
「日本郵政はアメリカに出資せよ」と言う竹中は明らかにアメリカからの息がかかっているということだろう。保守と自認をしている連中らは日本を守るという言葉で、本来ならば日本のために使われなければならない税金をアメリカに渡し、国民の虎の子である郵政資金をアメリカに投資をせよと言うのだろうか。
米国が日本に与える「安心」というものを見せてほしいものである。
福田は、9月1日に辞任をし、リーマンは9月14日破綻をしている。
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