米国務省のメア日本部長の発言が少々問題発言であったようで、なにやら揉めそうな雰囲気fではある。琉球新報の記事にアクセスをしようとしたら随分重くて時間を要してしまった。
発言内容に関しては、各自の記事に読み方で違いが出てくると思うのであえて言及はさけようと思っている。佐藤優氏の弁によれば沖縄の方は強かな面も持ち合わせてはいると。だからと言って地元に基地を誘致したいという住民はまずはいないはずである。
これで叉基地問題に火がつくように思えてならない。
メア氏講義メモ全文(日本語訳)
2011年3月8日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174366-storytopic-3.html ケビン・メア米国務省日本部長(前在沖米総領事)が昨年12月、米国務省内で大学生に対して行った講義を記録したメモの全文は以下の通り。
私は2009年まで在沖米国総領事だった。日本にある米軍基地の半分は、沖縄にあると言われているが、その統計は米軍のみが使用している基地だ。もし日本の自衛隊と米軍が共同使用している基地を考慮すると、沖縄の基地の割合はかなり低い。議論になっている在沖米軍基地は、もともと田んぼの真ん中にあったが、今は街の中にある。沖縄人が、基地の周囲を都市化し、人口を増やしていったからだ。
在沖米軍基地は地域の安全保障のために存在する。日米安保条約下の日本の義務は基地のために土地を提供することだ。安保の下での日米関係は不均衡で、日本にとっては有利だが、米国にとっては損失だ。米軍が攻撃された場合、日本は米国を守る義務はないが、米国は、日本の国民と財産を守らなければならない。
集団的自衛権は、憲法問題ではなく、政策の問題だ。
海兵隊と空軍は、1万8千人ほど沖縄に駐留している。合衆国は二つの理由で沖縄の基地を必要としている。基地が既に沖縄にあるという点と、地理的にも重要な点である。
県民は米国よりも日本に怒り
(東アジアの地図を指し示しながら)在日米軍は、東京に司令部がある。物流中核の位置にあり、危機が発生した場合、補給と軍の調整ができる。米国の基地として最もロシアに近い三沢基地は冷戦時に重要な基地だった。岩国は韓国からたった30分だ。その上で沖縄の地理的状況は、地域の安全保障に重要である。
沖縄はかつて独立した王国で、中国に貢ぎ物を献上していた。とはいえ、中国の一部では決してなかった。米国は1972年まで沖縄を占領していた。
沖縄県民は、米国よりも直接日本に対し怒りを持ち不満を募らせている。民主党政権は沖縄を理解していない。日本政府はコミュニケーションの「パイプ」を沖縄に持っていない。私が沖縄県民にコンタクトを取りたいと依頼したとき、民主党の高官は「ぜひ! ぜひやってください」と言った。まだ自民党の方が、最近の民主党よりも沖縄に通じていて沖縄の懸念について理解していた。
3分の1の人たちが、軍隊がなければより平和になると信じている。そのような人たちと話をするのは不可能だ。
2009年の総選挙は、民主党へ力をもたらした。それは日本政府の初めての政権交代だった。鳩山氏は左派の政治家だった。民主党政権で、鳩山総理大臣だったのにもかかわらず、日本とアメリカは5月に2+2(ツー・プラス・ツー)合意を成し遂げた。
(メア氏は教室を離れ、同僚2人が日米の経済関係について講義した。その後メア氏が戻って講義を再開し、2人は部屋から出て行った)
本土には受け入れる場所ない
米国は、沖縄における軍事的負担を減らすため8千人の海兵隊を普天間からグアムへと移転させる。この計画は米国が、地域での安全保障や抑止力を保つための軍事的なプレゼンスを維持するものになる。ロードマップの下で、日本政府は移転に必要な資金を提供するとしているが、このことは日本側の明白な努力の証しだ。民主党政権は計画の実行を遅らせてきたが、私は現行案を履行してくれるものと確信している。東京は沖縄の県知事に伝える必要があるのだ。「お金が欲しければ、(移設案に同意し)サインしなさい」と。 ほかに海兵隊を配置する場所はない。民主党は本土での代替施設を提案したが、本土には受け入れる場所がないのだ。日本の「和(調和)」を重んずる文化は意見の一致に基づいている。合意形成は日本文化において重要なものだ。日本人はこれを「合意」と呼ぶ一方、それは「ゆすり」を意味し、彼らは「合意」の文化を「ゆすり」の手段に使っている。合意を模索するとみせかけ、できるだけお金を引き出そうとするのだ。沖縄の人々は日本政府を巧みに操り、ゆすりをかける名人である。
改憲は米国の利益にならない
沖縄の主要産業は観光業だ。農業もあるが、主要産業は観光業だ。沖縄の人たちはゴーヤーを栽培しているが、他県の栽培量の方が多い。沖縄の人は怠惰すぎて栽培できないからだ。
沖縄は離婚率、出生率(特に非嫡出子)、度数の高い酒を飲む沖縄文化による飲酒運転率が最も高い。
日本に行ったら本音と建前に気を付けるべきだ。本音と建前とは、言葉と本当の考えが違うということだ。私が沖縄にいたころ、「普天間飛行場は特別に危険ではない」と話した。沖縄の人たちは、私の事務所の前で発言に抗議した。沖縄の人たちは普天間飛行場が世界で最も危険な飛行場だと主張するが、彼らはそれが本当のことではないと知っている。福岡空港や大阪伊丹空港だって同じように危険だ。
日本の政治家はいつも本音と建前を使う。沖縄の政治家は東京での交渉で合意しても、沖縄に帰ると合意していないと主張する。日本文化があまりにも本音と建前を重視するので、駐日米国大使や担当者は真実を話すことによって常に批判される。
米軍と自衛隊は思考方法が違う。米軍は起こり得る展開に対し準備して訓練するが、自衛隊は実際の展開を準備せずに訓練する。たいてい夜間に戦闘が起きている現代の戦争では夜間訓練は必要だが、地元の人は米軍の夜間訓練に反対する。夜間訓練は抑止力維持に不可欠だ。
私は、日本国憲法の9条が変わるべきだと思わない。私は、そもそも9条が変えられることを疑問に思っている。もし日本が米軍を必要としないことを理由に改憲したのなら、米国にとってよくないことだ。もし改憲したら、米国は米国の利益のために日本の土地を使用することはできなくなるだろう。日本政府が現在、支払っている高いホストネーションサポート(接受国支援)は米国にとって有益だ。私たち米国は日本に関して非常によい取引を得ている。
メア氏、県民と「対話不可能」 軍隊否定 理由に
2011年3月8日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174332-storytopic-1.html 米国務省のケビン・メア日本部長(前在沖米総領事)が米大学生への講義で「沖縄はゆすりの名人」などと差別発言した問題で琉球新報は7日、学生たちが作成した講義メモの全文を入手した。メア氏は「(沖縄県民の)3分の1の人たちが軍隊がなければより平和になると信じている。そのような人たちと話をするのは不可能だ」と述べ、在沖米軍が打ち出してきた「良き隣人政策」を自らほごにしているともとれる発言をしていたことが、分かった。
日本国憲法9条については「もし日本が米軍を必要としないことを理由に改憲したら米国にとってよくない。米国は米国の利益のために日本の土地を使えなくなる」と述べ、9条により、日本の土地を使い続けられることが「米国の利益」と考えていることも明らかになった。
一方で「集団的自衛権は、憲法問題ではなく、政策の問題だ」とも話していた。
このほか講義では「議論になっている在沖米軍基地は、もともと田んぼの真ん中にあったが、沖縄人が、基地の周囲を都市化し、人口を増やしていった」と、在沖米総領事時代に問題になった内容と同様の発言を繰り返していた。
自衛隊への批判的見方も表明。「米軍と自衛隊は思考方法が違う。米軍は起こり得る展開に対し準備して訓練するが、自衛隊は実際の展開を準備せずに訓練している」と話していた。
民主党政権に対しては「沖縄を理解していない。日本政府は沖縄にコミュニケーション『パイプ』を持っていない」と批判。沖縄県民に接触するため民主党の高官に依頼した際「ぜひ、ぜひやってください」などと言われた経験を挙げ「まだ自民党の方が、最近の民主党よりも沖縄に通じ沖縄の懸念を理解していた」と述べていた。
講義メモ(A4判4ページ)はメア氏講義を聞いた複数の学生の記録を基に作成した。
「沖縄、ゆすりの名人」 メア米日本部長が発言
2011年3月7日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174327-storytopic-53.html ケビン・メア氏
米国務省のメア日本部長(前在沖米総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが6日までに分かった。メア氏は米軍普天間飛行場の移設問題など日米交渉に実務者として深く関与、移設先を名護市の辺野古崎地区とした現行案決着を米側で強く主張してきた人物の一人。発言は差別的で、日本と沖縄への基本認識が問われる内容だ。
講義を聞いた複数の学生がメモを基に作成した「発言録」(A4判3ページ)によると、メア氏は「日本の和の文化とは常に合意を追い求める」と説明した上で「日本人は合意文化をゆすりの手段に使う。合意を追い求めるふりをしながら、できるだけ多くの金を得ようとする」と述べた。沖縄については日本政府に対する「ごまかしとゆすりの名人」「怠惰でゴーヤーも栽培できない」などと発言。普天間飛行場は「(住宅地に近い)福岡空港や伊丹空港と同じ」で特別に危険でないとし、日本政府は仲井真弘多知事に「お金が欲しいならサインしろ」と言うべきだと述べている。
講義は米首都ワシントンのアメリカン大の学生ら14人に対して、彼らが東京と沖縄へ約2週間の研修旅行に出発する直前の昨年12月3日、大学側の要請で行われた。
発言録を作成した学生たちは「メア氏は間違いなくこのように言った」と証言。「米政府の地位ある人物の偏見に満ちた言葉にとても驚いた」「人種差別的発言と感じた」などと話している。
◆「正確ではない」
ケビン・メア米国務省日本部長の話 学生たちにはオフレコ(公にしないこと)で講義を行った。彼らが私の発言をどのように解釈し、ノートに取ったかまでは関知し得ないが、学生からの2次的な情報を基に、特定の発言を私の発言とするのは不適切だ。発言録は正確でも完全でもない。
メア米日本部長が差別的発言 「沖縄はごまかしの名人で怠惰」
2011年3月6日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174291-storytopic-1.html 米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが6日までに分かった。
メア氏は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題など日米交渉に実務者として深く関与、移設先を同県名護市の辺野古崎地区とした現行案決着を米側で強く主張してきた人物の一人。発言は差別的で、日本と沖縄への基本認識が問われる内容だ。
沖縄については、日本政府に対する「ごまかしとゆすりの名人」「怠惰でゴーヤーも栽培できない」などと発言。
(共同通信)